介護同居本番は、認知機能と甘えとの闘い
退院して介護同居が本格的になってきた中、徐々に出てくるストレス源。原因は色々あるんだろうけど、重なるとこうなるんだ…っていうのが浮き彫りに。
麻痺や骨折との闘いと甘え
義母は脳出血の際に、右半身に麻痺が出た。病院でのリハビリである程度改善はしたものの、細かい作業ができなかったり、力が入らない。
箸を使って食事は何とかできるが、ボタンかけは困難。なのにメガネをかけずにやろうとする。麻痺側から服を着ればいいのに習慣に負けて反対側から着るから、シャツを羽織るだけで20分とかかかる。これも気づくと声をかける。
基本的には手伝いをしないようにしている。日常生活動作は、自信にもなるし、やらなければやらないだけ衰えるから。それでも
「ねぇ~、悪いんだけどやってもらえない?
右手が利かないから全然できなくって、情けなくって」
「情けなくって」の部分は他にも「イライラしてきちゃって」「こんなこともできないんなら、死にたくなってきたよ」とか、訴え方のバリエーションが豊富。マジ豊富。
時折説明して、出来なくなりたくないという気持ちで挑戦するものの、その説明はほどなくして忘れるので甘えに変わる。時折思い出しては挑戦して、そしてその最中に忘れて甘えるの繰り返し。
甘えは息子より嫁?
義母にとって、息子は「おっかない人」のイメージがずっとあったようで。結婚当初「よくあんな面倒くさいのと結婚してくれたね。あの子が兄弟で一番わけがわからなくて、おっかないのよ。」なんて、バリエーションを変えて何度も聞いた。
そんな息子だからなのか、女同士だからなのか、ちょっとしたことは息子に頼むけど、わがままは嫁の私に出る。息子に頼んで断られてもゴネないけど、嫁にはゴネる。文句を言う。
何でだろう?
- 女同士だから
- 家族だけど他人だから
- 嫁は仕えるものという昭和の刷り込み
自分が私と同じ立場だったときは、本当に奴隷みたいに仕えてきて嫌がらせもされまくって酷かったっていう愚痴も聞いたことがあるんだよね。その辺もあるのかも知れない。
あからさまな嫌がらせとかがないだけマシなんだろうか。どちらかというと、「時折わがままな、可愛いばーちゃん」感だから今のところ問題はない。ただ、私自身に余裕がない時はイラっとするけどな。
それでも迷惑はかけたくないという思い
義母は元々がすごく「わがまま」な人だから、誰かと一緒に生活をするだけで多分ストレス。ただもう自分一人では当たり前に着替えることも、食べたいものを買出しに行くことも、大好きなお酒をコップに注ぐことさえままならない。
自分が生きること自体を息子家族にゆだねていること…。まだ学校へ行っている子ども達の行動の邪魔をしていないかという不安。料理も洗濯物も「自分ができないから」全部やってもらっているという申し訳なさ。
少しでもできることをと洗濯物を畳もうとすれば落としたりテーブルのコップに引っかけて汚す。わが家の消費を抑えようと、何もかも数年前まで自分がしてきた節約をわが家で (自分の分だけ) やるが、衛生的に今の義母には止めて欲しくて止められる。
なかなか色々上手くいかないことが、ちまちまと出てきている。本当に小さいことばかりなんだけれど、その積み重ねと言うのはものすごく怖いんだよ。ある日突然「死にたい!お父さん今すぐ迎えに来てよ!」が始まることを知ってるから…。