介護に追い打ちをかける転倒…「在宅介護の転落劇」の始まり

高齢者の転倒は、即寝たきりの危険性があることはわかってた。今までもちょっとした転倒はあったけれど、今回の転倒は少し違った…。


いつも通りの日常に起きた、まさかの転倒

デイサービスが休みの日も、起きる時間や朝食の時間などはデイサービスの日と同じ時間に行動してもらっている。義母の動きがズレると、トイレや洗面所が使えなくなることが多いから。

その日もいつものように子どもを送り出して朝の家事をしていた時、1時間近くかかったトイレと歯みがきから義母が居間へ戻ってきた。

…と思ったら視界から消えた。

「ひゃぁ~…」

という声と共に。
どうやら居間の扉を閉めようとした時に、歩行器ごと転倒したらしい。幸いゆっくりとした転倒で強く打った様子はなく、起こせば痛がりはするものの普通に行動していた。

休みなので今日一日様子を見てるかーと、義母の行動やつぶやきが把握できる居間から殆ど出ることができない一日を過ごすことになった。


転倒の原因は?

わが家の居間は、「開き戸」。退院前の住宅改修検討会で、当時の義母なら引き戸にする程ではないとの結論で、玄関前の手すり工事だけしかしていない。

歩行器の通路もギリギリ確保できるということで、屋内手すりの設置も歩行器で近づけないトイレ前だけ。あとは全部歩行器での移動。

検討会で訴えはしたものの理解してもらえなかったのが、義母の「性格」。義母は「これぐらい大丈夫」「面倒だから手抜き」がすべての行動に出る。「気を付けよう」より先に「面倒」な人。

本人に聞いてみたことと総合して、今回もおそらく、そのどちらか(か両方)が発動したので間違いない。

もちろん狭い場所だったこともあって、転んで自ら立ち上がることはできない。買い物にでも行っていて私がその場にいなかったらと思ったらゾッとした。


痛みはすぐに出てこないのがケガの基本か

ケガの直後は多少痛いと言うものの問題ない程度だった。いつものように寝て過ごして、痛がり始めたのは夜になってから。

見た目何ともないが、肋骨のあたりを触ると少し膨らんでいるようないないような。そしてそこを触ると強烈な叫び声をあげる。

とにかく痛がるので救急医療相談に電話したり、旦那と相談して翌日に病院へ連れていくことに。そういえば大きな怪我をした直後はアドレナリンで痛みが軽減されるのか。

介護の先輩にあたる職場の先輩には、骨折があれば熱が出ると教えてもらったので測るも、微熱すらない。…昔息子がやった、骨膜損傷か?高齢者と子供は違う?

骨折だったらしばらくデイサービスお休み=仕事も休みってことだよな…と生活費の心配まで!だって、旦那は休んでも有給消化だけど、パートの私は休んだ分収入が減るんだもの、当然だよね?

夜中のトイレはどうなるんだろう?起きられずに紙パンツじゃ足りなくなるのか?交換の必要が出るのか?寝ずの番?寝不足で運転?もう、色んなことが頭をグルグルした夜。


転倒からの胸の痛み、結果は…

脳出血で入院した病院には、整形外科が併設になっている。普段の脳神経外科は予約だけど、他の科は予約がなくても普通に受診可能なのは知ってた。

退院直前にも院内で転倒して整形外科にお世話になっていた義母。今回も触診し、あまりの痛がり様に解熱鎮痛剤の座薬を入れ、レントゲン。

レントゲン技師さんにも撮影のための衣類の着脱等々迷惑かけつつ、出た結果は

「骨折れてないですね。折れてれば映るので。
 軟骨か骨膜のどちらかだと思います」

おう。やっぱりそうか。そこは子どもと一緒か。どっちかはっきりはしないけど、胸骨周りはバストバンドと痛み止め以外に処置はないのは息子で経験済み。

痛みが引くまで鎮痛剤と上半身のリハビリ休止のみ、再診なしと軽い診断。多少痛みのイライラはあれど、月曜日からデイサービスOKだ!仕事も行かれる!シャワーも浴びて大丈夫だ!やったーーーーー!

そう思った私の考えが甘過ぎたと、その日のうちに身に染みることになる。

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