認知症で困る行動と良かったと思うこと

義母は年相応の認知機能低下がある。色々なところで物忘れが激しくて、イライラしたり、困ったりすることもある。でも、逆に「認知症で良かった」と思うことが、意外と生活を支えてることに気づいたよ。
目次
認知機能低下は認知症ではない?
義母はかなり物忘れが激しく、毎日同じことを何度もまるで初めてのように聞かれる。今鞄に入れたメガネケースを、数歩歩いたらどこへやったか忘れて可動域を探し回る。
だからって認知症なのかと言うと、認知症の診断は出ない。きちんと認知症専門医に認知症診断をしてもらいに行って「多少の物忘れこそあれ、問題ない」との診断だったんだもの。
認知症予備検査としてやったテストもかなりの高得点だったそう。7~8割できているのは、認知症とは言わないそうな。ただの「物忘れ」なんだって。脳外科の先生にも同じことを言われたわ。
生活に困る認知機能低下

1. 説明の繰り返しで疲弊する
覚えてることと、覚えていないことがあるからね。デイサービスで毎日フルーツが出ることは覚えていて、毎日便通がある。→デイサービスがない日は便通がないからフルーツが出ないせいだ!フルーツ出して!とかね。
そこで、便通がないのはフルーツのせいじゃない。食事で食物繊維を義母には多めに出してる。発酵食品を多くして、腸内環境を整えるようにしてる。デイサービスがない日は一日座ってるか寝てるかだから、運動不足のせいだよと説明をして納得しても、数時間後には同じことを説明する羽目になる。
こんな感じで説明時間がすごくかかる。納得するように説明をしなきゃいけないし、説明を忘れちゃうから同じ説明を再度することになる。
こっちの体調が悪い時や、忙しいときなんかにはお互いにイライラしちゃってどうしようもないことが多々。旦那がイライラし始めちゃうと、家の中の空気が悪くなるからキツイ。
2. 小さな危険行動を繰り返す
義母は強いADHDがあると思われる。思いついたら即行動、思いついた時には口から出てる人。黙ってることも、我慢することもできないタイプで、常にマイナス思考。
迷惑かけちゃいけないのに落ち着きがないから、とにかく焦って誤魔化して手抜きするから、すぐ危険につながる行動をとる。
【パターン1】
たかが90cm程度の距離だから、歩行器でUターンするより下がった方が早くね?楽じゃね?ターンめんどくさくね?時間かかるから息子家族に迷惑かけるし~。
【パターン2】
ココから先は歩行器で行かれないけど、メガネケースと補聴器ケース運ばなきゃ。袋欲しいけど迷惑かけちゃいけないから、片手で全部持って、残りは口に咥えて運べばいんじゃね?
【パターン3】
歩行器があれば大丈夫なんだから、クイックルワイパーぐらいかけられるよね。片手でワイパー、片手で歩行器使えばいいんだから。頼むの嫌だからついでに荷物も運んじゃえー!
急に思いついて方向転換なんかも普通にあるから、常に危険と隣り合わせ。一応自分は思うようにいかないから気を付けないととは思っているらしいんだけどね。ADHDが顔を出した時が怖い。
今までのケガも、ほとんどは方向転換時。そう、体幹がものすごく弱ってる上にケガや麻痺の残りがあるから、ほんの少し身体の向きを変えただけで転ぶのに…。
3. 見積もりが数年前の自分
洗い物や縫い物、掃除など「できる」と思っている。支度もちゃんとできると思っているし、ちゃんとやったという自信たっぷり。
なので何か手伝おうとしてくれるのはありがたいのだけれど、右麻痺しているのを忘れて「洗い物するからね!」とか、「お夕飯の支度手伝おうか?」とかドキドキする。
着替えに30~60分、食事と薬で30~45分、お手洗いに10~20分、歯みがきで15分が私の目安な訳だけど、5分でトイレや歯磨きが終わると思ってる。食事も15分あれば薬まで終わると思ってる。
時間の見積もりが数年前だから、毎日ひやひやしながら準備を見守ってるわけだけど、あんまりに自信満々で、否定するような言葉を使うと怒りだすか落ち込むのよね…。
悪いことばかりじゃない、良かったと思うことも
短期的な記憶力が低下しているので、最近起きたことを覚えてないわけで。これが素晴らしい効力を発揮するのが「食事」。顕著よ。

「こんな美味しいもの、初めて食べた~🎵ココにいると、いろんなものを食べられるから嬉しいわぁ~💛」
コレよ、コレ。
毎日、毎回、色んなものを初めて食べちゃう。ずっと一人暮らしで医者から食事制限もかけられていたから、味気ない食事をし続けてきた義母には、わが家のご飯は何でもご馳走。
一人暮らしの時にもよく食べていたものでも、ここ数年で食べ始めたものは「初めて食べた」ものになる。(覚えているものもある)
なので、何を作っても制限食に比べたら味があるからおいしく感じるし、覚えてないから「初めて食べた貴重な食べ物」になれるし「貴女、こんな食べ方よく知ってるわね!スゴイ!」になる。
毎日毎日、1日3回ある食事っていうのは本当に大変なもので、そこで苦労しているという友人もいる。そんな中で「料理上手な嫁」で居られる私は、多分幸せな介護なんじゃないかしらん。